こんにちは!!Apachanです。
前回はUiPath StudioXを使ってWebサイトから為替レートを取得するかんたんなシナリオを作成しました。
今回は引き続きStudioXを使って、RPAでは基本中の基本であるExcelのコピー&ペースト処理を作ります。
前回はカードやアクションの細かい利用方法は割愛しましたが、今回はしっかりと触れていきたいと思います。
目次
1.事前準備
– 作成するシナリオ
– 新規プロジェクトの作成
– 作業フォルダと2つのExcelファイル
2.StudioXを使ったコピペ処理
– 2つのExcelファイル認識
– コピペ処理
– 複数の貼り付け方法
– 実行結果
3.まとめ
事前準備
・作成するシナリオ
下図の通り単純にExcelファイルA→ExcelファイルBへセルの値の転記処理を行います。
・新規プロジェクトの作成
新規プロジェクトの作成から開始します。
プロファイルがStudioXのマリンブルーであることを確認して「空のタスク」を選択してください。
※ プロファイルの変更方法は前々回のブログを確認ください。
プロセス名は「StudioX基本操作01」として「作成」ボタンを押下します。
・作業フォルダと2つのExcelファイル
デスクトップ上に「Sample」という名のフォルダを作成して、フォルダ内に2つのExcelファイルを作成します。
1つ目にはコピー元となる内容を記載(取得対象のセルはC3)、2つ目は貼り付け先として利用するExcelとなります。
StudioXを使ったコピペ処理
・2つのExcelファイル認識
自動化するためには、2つのExcelファイルを操作対象として認識しなければなりません。
まずは「Excelファイルを使用」のカードを中央にドラッグ&ドロップします。
コピー元となるExcelファイルから認識させていきます。
手順は下図のようにフォルダアイコンをクリックしてファイルを選択します。
ダイアログが起動しますので、コピー元となるExcelファイルを選択してください。
注意点としては、先ほど作成したカード内に新しい「Excelファイルを使用」カードをドラッグ&ドロップさせてください。
・コピペ処理
操作対象として2つのExcelファイルを認識できるようになりました。
続いてコピー元のExcelファイルからセルを取得してコピー先に貼り付ける処理を作ります。
今回は貼り付ける際のパターンが4種類あるため全て試してみたいと思います。
「範囲をコピー/貼り付け」アクションを利用します。ドロップ位置には注意ください。
先ほど作成したカード内へドラッグ&ドロップさせてください。
まずは1つ目の「コピー元.xlsx」からセルを取得するところから始めます。
「+」ボタンから対象のExcelを選択して「Excel内で示す」を選択してください。
実物のExcelファイルからセルを指定できるようになります。
同様に2つ目の「コピー先.xlsx」に取得した情報を貼り付ける処理を作成します。
※ 注意点
途中でExcelアドインの追加を求められることがあります。追加してください。
・複数の貼り付け方法
前述の通り貼り付けする際の4種全て試しますので残り3種の分も処理を作成します。
先ほど作成した「範囲をコピー/貼り付け」上にカーソルを合わせればコピーすることができます。
0から以下3つのアクションを新規作成するよりも、既存のものを3つコピペして修正した方が効率的でしょう。
・実行結果
シナリオができましたので実行してみます。
下図のようにC列に4つのデータが貼り付けば成功となります。
4種類試した貼り付け方法の意味は下表の通りとなります。
業務上の用途に合わせて貼り付け方法は変更してください。
選択肢 | 意味 |
---|---|
All | 全て |
Values | 値 |
Formulas | 数式 |
Formats | 書式 |
従来のRPAツールではコピー情報を保存するために変数という概念が必要でしたが、今回StudioXでは変数を考えることなくシナリオを作成することができました。
もっとも変数があることで複雑なシナリオも作成できるようになるメリットはありますが、StudioXはノンプログラマーが挫折することなくRPAを始めるには最適なツールであり、実務でも利用できそうな期待感が持てます。
まとめ
今回はStudioXを使ってExcelファイル間のセルのコピペ処理を作りました。
操作対象のExcelファイルを指定して、1つ目のExcelファイルでは特定のセルを取得、2つ目のExcelファイルでは取得したセルを指定セルに貼り付けました。
全般的RPAは今回のExcelのように操作対象となるアプリを指定するところから始まります。
そもそもアプリを指定しなければ命令を出すことができないからです。
次回以降もStudioXの使い方を深堀していきます。