読者のみなさま!こんにちは!!Apachanです。
前回に引き続きRPAについて深堀りしていきたいと思います。
今回はRPAを自社に導入する際に知っておいた方が良い知識を紹介していきます。
目次
1.RPAの3つのクラス
・定義と現在の位置
・今後の展望
2.RPAとRDA
・2つの違い
・広い意味のRPA
・ポイント
まとめ
1.RPAの3つのクラス
・定義と現在の位置
総務省のホームページの中でRPAには3段階の自動化レベルがあるとされています。RPAのクラスは下表をご確認ください。
現在の多くは「クラス1」に分類されており主に定型業務に対応しています。「クラス2」は、AIと連携して一部非定型業務に対応、「クラス3」は、より高度なAIと連携することで業務プロセスの分析や改善だけではなく意思決定まで自動化ができるとされています。
「クラス2」以降はAIの力を借りて一部曖昧な要素を含む非定型に対応できることがポイントといったところでしょうか。
クラス | 主な業務範囲 | 具体的な作業範囲や利用技術 |
---|---|---|
クラス1 RPA(Robotic Process Automation) |
定型業務の自動化 | ・情報取得や入力作業、検証作業などの定型的な作業 |
クラス2 EPA(Enhanced Process Automation) |
一部非定型業務の自動化 | ・RPAとAIの技術を用いることにより非定型作業の自動化 ・自然言語解析、画像解析、音声解析、マシーンラーニングの技術の搭載 ・非構造化データの読み取りや、知識ベースの活用も可能 |
クラス3 CA(Cognitive Automation) |
高度な自律化 | ・プロセスの分析や改善、意思決定までを自ら自動化するとともに意思決定 ・・ディープラーニングや自然言語処理 |
参考リンク
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000043.html
・今後の展望
当面は定型作業を主戦場とする「クラス1」の導入が主となります。しかしながら、大量のデータからAIを活用して予測精度を高める、OCRや将来予想など一部の親和性の高い業務を中心に「クラス2」の採用は増えていくと考えられます。RPAを考える上では、AIの技術革新も忘れずにウォッチしていくのが良いでしょう。「クラス1」で頓挫した業務も「クラス2」以降に導入の余地は十分にあります。
2.RPAとRDA
・2つの違い
RPAとRDAの特徴を比較しながら違いを確認していきます。下表を確認してください。
RPAとRDAには目的や自動化対象に違いがあるとされていますが、このあたりは業務部門の利用用途により変わって来るため必ずしも正確に分類できるものではありません。
判断する際にもっとも正確な要素は実行環境となります。サーバー上で動くのか、クライアント上で動くのかが判別の分かれ目となります。RPAに分類されるサーバー型の大きな利点は、サーバー経由でロボットが実行されるため、管理面が強化されると言われております。一方でそれだけ大規模な構成になるので、多大な費用が発生したりより多くの人を巻き込むことになります。
このあたりは一長一短ですが、まずはRDAでスモールスタートをしてから、将来的にRPAへのグレードアップを見据えるのが妥当かも知れません。
比較要素 | RDA (Robotic Desktop Automation) |
RPA (Robotic Process Automation) |
---|---|---|
目的 | パソコン操作の自動化 | 業務プロセスの自動化 |
自動化対象 | 業務プロセスを構成するタスクの一部 | 複数タスクからなる業務プロセス |
実行環境 | クライアント | サーバー |
管理 | 個別管理 | サーバーの集中管理 |
特徴 | 中・大規模向け 情シス部門の協力必須 導入に多大な費用やリソース 稼働状況の管理が容易 セキュリティ面で安全 |
小・中規模向け 業務部門主体の導入可 スモールスタート可 稼働状況の管理に懸念 セキュリティ面に懸念 |
・広い意味のRPA
おそらくRPAとRDAの違いを見て疑問を感じた読者の方もいるでしょう。実は日本で最も販売されているRPAツール、WinActorも厳密にはRDAに分類されることになります。RPAという言葉が先に流行したためか、現在の日本ではRPAやRDAなどの自動化ツールを総称して「RPA」と表現する傾向にあるように思います。したがって、RPAとRDAの違い日常の中では意識する必要はありません。その都度、RPAなのかRDAなのか考えたり、指摘していたらとても疲れてしまいますね。。。笑
・ポイント
日常で意識する必要はなくとも、自社で業務自動化を考える際にはRPAとRDAのメリット、デメリットを関係者間で認識を合わせた上で議論できるのが良いでしょう。会社規模や業種、業態、社内人材、予算など鑑みた上で、より良い導入を模索するべきだと考えます。
まとめ
今回はRPAを少し深堀りして、RPAの3つのクラスとRPAとRDAの違いについては解説しました。日常ではあまり考える必要はないことですが、知っておくとより今後のRPAの動向など理解しやすくなります。