読者のみなさま!こんにちは!!Apachanです。
ここ1~2年日本国内でAutomation Anywhere(※本文ではAAと省略)の認知度が急激に上昇してきました。
海外RPAツール勢の中でAAは、日本進出に少し出遅れた感がありましたが、
米国を初め数多くの国のユーザーから支持を得ているという情報もあります。
今回はAAの成り立ちから現在までの経緯、特徴など、基本的な全体像を中心に解説していきます。
目次
1.Automation Anywhereとは?
・現在まで経緯
・ユーザー数
2.2019年リリースについて
・Community Edition版
・EnterPrise A2019
まとめ
1.Automation Anywhereとは?
・現在までの経緯
Automaiton Anywhereの主な動きは下表を参考にしてください。
2003年に前身となる会社が米国にて設立されて、2010年に現在の社名へと変更となっています。
AA社は2018年に日本法人を設立していますが、前年に同じ海外企業のUiPath社やBlue Prism社は対応済みでした。
少し遅れたためか、2019年には矢継ぎ早にCE版やA2019を提供開始してRPA界隈の注目を集めています。
年月 | 事柄 |
---|---|
2003年 | 米国 Tethys Solutions LLC 設立 |
2010年 | Automaiton Anywhere 社名変更 |
2018年3月 | 日本 オートメーション・エニーウェア・ジャパン 設立 |
2018年11月 | ソフトバンク・ビジョン・ファンドより資金調達 |
2019年5月 | Community Edition(CE)版 提供開始 |
2019年10月 | Enterprise A2019 提供開始 |
・ユーザー数
米国市場No.1などのフレーズは目にしますが、日本国内の導入数などの実績を見つける事はできませんでした。
2019年10月ソフトバンク社のプレスリリースでは、AAが世界90ヵ国以上、3,100社以上の導入実績との記載がありました。
この中に日本企業がどのくらい含まれるかはわかりません。
一方、ほぼ同時期の2019年9月NTT-AT社のプレスリリースでは、WinActorの導入企業数が4000社突破との記載があります。
WinActorがスモールスタートに適してる分、AAはサーバーなどの環境構築も必要とされるため大規模になる傾向があります。
同じ物差しで比較しなければ意味がないため、上記数字は参考程度のものとなるでしょう。
※ ソフトバンク社 プレスリリース
https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2019/20191015_01/
※ NTT-AT社 プレスリリース
https://winactor.biz/topics/2019/09/27_1395.html
2.2019年リリース機能2点について
・Community Edition(CE)版
CE版は無料で利用可能なライセンスとなります。利用可能な機能は下表を参考にしてください。
CE版がある事でAA利用のきっかけが増えて、有志のナレッジ共有が増える傾向にあります。
今日のUiPathの普及にも同じくCE版があった事が大きいと言われております。
機能名 | 説明 |
---|---|
IQ Bot | コグニティブオートメーション(AI OCRのようなもの) |
Bot Insight | アナリティクス(実行結果を可視化) |
Bot Store | ロボットのマーケットプレイス |
* CE版提供の対象ユーザー
小規模企業、開発者、学生 など
→個人の検証目的の利用であれば問題ないと考えられますが、不安があれば以下詳細を確認した上で利用しましょう。
※ CE版エントリーページ
https://www.automationanywhere.com/jp/products/enterprise/community-edition
Community Edition ではスモール ビジネス* や開発者から小規模なチーム、学生に至るまで、誰もが Automation Anywhere University の RPA コースを無料で学び、世界最大の RPA コミュニティである A-People のサポートを受けることができます。
* 「スモール ビジネス」に該当するのは、1) (物理および仮想を含む) マシン台数が 250 未満、2) ユーザー数が 250 未満、3) 年間収益が 500 万ドル未満の要件に該当する企業のみです。これら 3 つのうち 1 つでも超過している場合、その企業はスモール ビジネスとは見なされません。スモール ビジネス (その関連会社を含む) が Community Edition を使用できるのは、組織内のマシン 5 台までとなります。また、IQ Bot を使用して処理/アップロードできるのは、月に 100 ページまでとなります。
** スモール ビジネス、開発者、学生に限り無料となります。
・A2019
今回は全体像の理解を主としているため、3点のみピックアップしました。
印象としては、A2019登場でユーザーフレンドリーになった分、今後はAA特有の高機能に接するユーザーも増えるのではないかと考えます。
- Webブラウザベース
ソフトウェアのインストール不要。ブラウザ上でロボットの開発や実行ができます。
他RPAツールになく、完全にAAの独自仕様となります。 - 日本語UI
日本進出が遅かった分、AAの弱みと言われていましたが、だいぶ解消してきたように感じます。 - フロー型対応
下表のようにリスト型ではなくフロー型としての表示可能となりました。
従来バージョンもードを記述することなく、アクションをドラッグ&ドロップしてシナリオを作っていく仕様でしたが、
やはりフロー型の方が視認性が高いように感じます。
フロー型非対応という事だけでUiPathを選択する方も多かったですが、今後使い勝手まで確認して見極める必要があるかも知れません。
まとめ
今回は日本市場から見たAutomation Anywhereの全体像を中心に解説しました。
グローバルでは人気がある製品であっても、日本ではチャレンジャーという印象が強いです。
手軽に扱えるCE版やユーザーライクなA2019は間違いなく魅力的な要素となるので、今後どれだけ日本でAAが浸透するかとても楽しみです。
引き続き本ブログではAAを取り扱って行きたいと思います。